入選 山嵜雷蔵〈遊弋〉


作品解説
幼い日のこと、川と海とが混ざり合い、微かに見える水平線に溶けていく様子を夜の高欄から眺めていた。不意に静寂の只中に一人取り残されたことに気がつき、空気、音、茫々たる水、五感で捉え得る全てが私の手に負えず、その場から逃げ帰ったことを覚えている。今も何処かの夜の水辺を訪れる度、その時の抗い難い感覚が私の周りを遊弋し、魅了し、陶酔させる。
作品詳細
- 制作年
- 2014
- サイズ
- 184×367
- 使用画材
- 合板、膠、石膏、岩絵具、水干絵具
幼い日のこと、川と海とが混ざり合い、微かに見える水平線に溶けていく様子を夜の高欄から眺めていた。不意に静寂の只中に一人取り残されたことに気がつき、空気、音、茫々たる水、五感で捉え得る全てが私の手に負えず、その場から逃げ帰ったことを覚えている。今も何処かの夜の水辺を訪れる度、その時の抗い難い感覚が私の周りを遊弋し、魅了し、陶酔させる。