2017年10月11日(水)、堂島リバーフォーラムにてDOJIMA RIVER AWARDS 2017 -NUDE-本審査を開催しました。 今回の審査員は、眞田 一貫 氏(イッカン・アート・インターナショナル オーナー)、高橋 明也 氏(三菱一号館美術館 館長)、立川 直樹 氏(プロデューサー/ディレクター)、ニコラ・マイヨッキ 氏をお迎えし4名の審査員により審査が行われ、大賞1名、優秀賞1名、堂島リバーフォーラム賞1名、佳作4名、入選30名が選出されました。
吉田 隆 TAKASHI YOSHIDA 「永遠の静寂(しじま)」
長い時間の経過の中で錆び朽ち果てていく古い建物。自然がつくりだした命は常に生まれ変わり新たな命を育む一方で、人間のつくりだしたものは、その瞬間から朽ちていく運命にある。その動かしがたい運命を目の当たりにする絶望感と、そのなかで生きていくしかない人間の一瞬の命の輝きを、複数のNUDEによって表現しました。
沢田 すい SUI SAWADA 「Eros & Thanatos (Self-Portrait)」
生命の本質にはエロス(「生の本能」)とタナトス(「死の本能」)があり、「生」と「死」をありのままの姿で象徴する植物の形態にはいつでもその儚さゆえの美しさがあります。咲き誇る花々は誕生と死滅を繰り返す生命の営みの過程で最も不安定な位置にあり、それは生と死の狭間で揺れ動く自己の精神を象徴しているかのように自身の心象風景の中に溶け込み幾度も投影されてきました。開花した花々の表象は意識的に隠蔽されることも無く絶えずエロスを醸し出しタナトスを発散させます。その刹那のエネルギーは境界線上で漂う自己という不確かな存在を唯一明確にし、また隔離された精神を呼び戻し自己を開花する瞬間と酷似します。そうした艶やかな花々とは対照的に木々や木の葉には枯れゆき、朽ち果てる間際の終局に位置した精神的な意味での「生」と「死」(「タナトス」の本性に植え付けられている真の「エロス」)を想起させ、心理的な介在を綯い交ぜにした自己が投影されています。
齋 絢子 AYAKO ITSUKI 「Armour」
するどい棘の先端ひとつひとつが柔らかな曲線を描いて女性像となる。 何かに耐えている、打ちひしがれている、心がさいなまれていると今は感じても、いつか乗り越えて新しい日を迎える時が必ず来る。その新しい日を迎える間際を表現したオブジェです。
星野 健司 KENJI HOSHINO 「神聖舞踏・バージンダンサー」
私は鉄やステンレスで彫刻を作っています。それらの金属の表面を磨いていくとあたかも人間の肉体のような形と感触を作ることができます。ここに私は肉体の持つエロスと金属の持つエロスを融合した具象的な人体彫刻を実現したいと考えました。「神聖舞踏・バージンダンサー」はこうして制作したものです。
開藤 菜々子 NANAKO KAITO 「おほね」
私は制作をする際には、‘いま’を大切にしています。それは、五感や心で感じた一瞬のことです。私は‘いま’を原点に思いやメッセージを重ねていきます。それらを何層にも重ねていく際に私は和紙を用いています。和紙を用いることによる表現を制作にとり入れて‘ぬくもり’を表現していきます。
冲田 進 SUSUMU OKITA 「存在」
軟と剛の融合 分離と一体 オートマティズムとの融合
武田 充生 MITSUO TAKEDA 「貝裸」
貝は本当に体を隠すものなのか
順不同
比嘉 賢/岡本 弘/足立 善男/北村 ケイ/河野 恵子/髙橋 良/成田 直子/Dare Carlos/溝渕 武範/大東 佐和子/二川 和之/カワヲワタル/新嘉喜 ちさ子/佐々木 雅人/平岡 鬼成/野崎 優里/張 陳靚/川村 憲太/北川 マキ子/鯨 雄作/那須 由希子/坪口 晄弋/迎田 祐輔/ 鈴木 優子/寺脇 さやか/滝村 彩子/松島 純/芦田 みゆき/原田 歌織/鶴田 芳理
堂島リバーフォーラム 〒553-0003 大阪市福島区福島1-1-17 Tel: 06-6341-0115 Fax: 06-6341-0117 *当施設に駐車場はございません。